職場のホウレンソウがうまくいかない?社長が最初にできること

こんにちは。高知で小規模事業者の労務をサポートしている、おはら社会保険労務士事務所の小原です。

「社員がミスを隠していた」「ギリギリになってからトラブルを報告してきた」という経験はありませんか。経営者の方から、職場のホウレンソウ(報告・連絡・相談)についての悩みをよくお聞きします。

社会人なのだから自発的に動いてほしいと思うかもしれません。しかし、現場ではその当たり前が意外と難しいものです。

今回は、従業員が安心して相談や報告をしてくれるようになるために、会社としてどのような環境を整えればよいのかをお話しします。

なぜ従業員はホウレンソウをためらうのか

従業員に「もっと早く報告して」と伝えても、なかなか状況が改善しないことがあります。そんな時は、従業員の立場から現場を見てみることで、別の景色が見えるはずです。

たとえば、社長がいつも忙しそうにパソコンへ向かっていたり、電話対応に追われていたりすると、声をかけるタイミングを見失ってしまいます。また、過去にミスを報告した際に頭ごなしに怒られた経験があると、怒られるくらいなら黙っていようと萎縮してしまうのも無理はありません。

つまり、ホウレンソウが不足している原因は、従業員の意識だけでなく、職場の雰囲気や社長の振る舞いにも隠れていることが多いのです。

“”聞き方””を変えるだけで報告は増える

では、どうすれば従業員がスムーズに報告や相談をしてくれるのでしょうか。大事なのは、従業員が声をかけてきた時の対応です。

作業の手を止めて、まずは体を相手の方に向ける。これだけでも、あなたの話をしっかり聞きますよというメッセージになります。そして、たとえ悪い報告であっても、最後まで話を遮らずに聞くことが重要です。

だからこそ、いきなり「なぜそんなことをしたんだ」と責めるのではなく、「報告してくれてありがとう、一緒に解決策を考えよう」と受け止める姿勢を見せてみてください。この積み重ねが、安心して話せる関係性を作ります。

相談しやすいルールを現場に作る

社長の姿勢と合わせて、会社としてホウレンソウの負担を減らす工夫も必要です。

たとえば、緊急時以外の相談は毎日午後3時に5分だけ時間を取ると決めておくのも一つの方法です。ルールが明確になれば、従業員はいつ声をかければいいかと悩む必要がなくなります。

また、口頭で伝えるのが苦手な従業員もいるでしょう。日報の端に短いコメントを書ける欄を設けたり、チャットツールを活用したりと、複数の手段を用意しておくと相談のハードルはぐっと下がります。まずは会社に合った無理のないやり方から確認すると整理が早いです。

まずは社長から声をかけてみましょう

ホウレンソウは、従業員から経営者への一方通行ではありません。双方向のコミュニケーションがあって初めて機能するものです。

働く人が安心して本音を打ち明けられる環境があれば、トラブルの芽を小さいうちに摘み取ることができます。働く人を明るく元気にすること、それが結果的に、会社全体を元気で風通しの良い組織に変えていくのです。

今日からできる最初の一歩として、すれ違った時や休憩時間に、社長の方から「最近どう?困っていることはない?」と短く声をかけてみてください。その小さな一言が、確かな信頼関係を築く土台になります。