こんにちは。高知で小規模事業者の労務をサポートしている、おはら社会保険労務士事務所の小原です。
最近経営者の方からハラスメントについてのご相談を受ける機会が本当に増えてきました。
「うちは数人だけの小さな会社だから関係ないよね」「厳しく指導したらハラスメントと言われそうで、怖くて何も言えない」という声をよく耳にします。
確かに、人数が少なく家族のような距離感で働いている小規模事業者だからこそ、どこまでが熱心な指導で、どこからがハラスメントなのか悩むところですよね。
小規模事業者でもハラスメント対策は義務です
法律上の事実からお伝えすると、法律によって中小企業や小規模事業者も含めたすべての会社で、ハラスメント防止措置を講じることが義務づけられています。「うちは人数が少ないから後回しでいい」ということはありません。もし対策を怠って社内でトラブルが起きてしまった場合、会社の信用が大きく傷つくだけでなく、経営者が法的責任を問われるリスクもあります。法律で決まっているから形だけ整えるというよりも、大切な従業員と会社そのものを守るための必須のルールとして捉えることが大切です。

指導とハラスメントの境界線はどこにあるか
多くの経営者様が頭を悩ませているのが、業務上の適切な指導との違いです。従業員に早く一人前になってほしいという熱い思いからの言葉が、受け手にとっては精神的な苦痛になってしまうケースも見られます。ハラスメントにあたるかどうかの判断基準は、その発言や行動が業務の上で明らかに必要のないものか、度を超えているかという点にあります。例えば、仕事の手順のミスを注意するのではなく、「だからお前はダメなんだ」と人格を否定するような言葉をぶつける行為は、業務上の必要性を超えているためパワハラに該当します。まずはこの違いを正しく理解しておきましょう。
会社が最初にやるべき具体的な一歩
日々忙しく現場を回している経営者様が、まず最初にやるべきことは、会社としての姿勢をはっきりと示すことです。難しく考える必要はありません。まずは就業規則のなかに「ハラスメントは絶対に許さない」という内容の一文を明記し、全従業員に伝えることから始めてみてください。あわせて、万が一何かが起きたときの相談窓口を決めておくことも必要です。小規模な組織であれば、まずは社長様自身や信頼できる役員、または外部の専門家を窓口として指定し、全員に知らせておくだけでも、働く人の安心感は大きく変わります。