こんにちは。高知で小規模事業者の労務をサポートしている、おはら社会保険労務士事務所の小原です。
前回のブログでは有給休暇の義務化についてお伝えしましたが、今回は働き方改革の第2弾として、それ以外のとっても大切なテーマをお届けします。“働き方改革なんて大企業の話でしょ?” と思われている経営者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、法律のルールは小さなお店や会社にも同じように適用されます。
最近、ある経営者様から “うちは残業代を定額で払っているから、労働時間は細かく測らなくて大丈夫だよね?” というご相談をいただきました。実は、ここが大きな落とし穴になります。法律では、従業員の労働時間を客観的に把握することがすべての会社に義務づけられているのです。
今回の記事では、難しい法律の言葉を抜きにして、今日からすぐに始められる労働時間の管理について分かりやすく解説します。
なぜ今、労働時間を正しく測ることが必要なのか
働き方改革の中で、有給休暇と同じくらい厳しくチェックされるようになったのが残業時間の上限です。法律で定められた時間を超えて働かせることは、原則としてできなくなりました。このルールを守るためには、そもそも従業員が毎日何時間働いているのかを社長が正確に知っていなければなりません。もし労働時間を把握していないと、気づかないうちに従業員を働かせすぎてしまい、法律違反になってしまうリスクがあります。それだけでなく、知らず知らずのうちにスタッフの体や心に負担をかけ、突然の退職につながってしまうことも少なくありません。
“だいたいこれくらい” は通用しない時代です
これまで、タイムカードを押さずに「だいたい18時くらいに終わっているから大丈夫」と感覚で処理していた会社もあるかもしれません。しかし今の法律では、タイムカードやパソコンのログイン記録など、客観的な方法で出退勤の時間を記録しなければならないと決まっています。出勤簿に手書きで毎月同じ時間を書き込むような方法は、原則として認められなくなりました。働き手にとっても、自分の頑張りが1分単位できちんと記録されている安心感は、会社への信頼につながります。まずはタイムカードを打つ習慣を、社長も含めた職場全体で徹底してみてください。

労働時間を管理することが会社を元気に変える
時間を細かく管理すると聞くと、管理が厳しくなって職場の雰囲気が悪くなるのではないかと心配される方もいます。でも、実際はその逆です。毎日ダラダラと残業するのではなく、時間を意識してテキパキと仕事を終わらせる風土が育ちます。早く帰れるようになれば、スタッフはプライベートを大切にできて、翌朝また元気に笑顔で出社してくれます。働く人を明るく元気に。それが、会社を元気にする。当事務所が大切にしているこの想いは、まさにこの適切な労働時間管理から始まります。経営者がスタッフの時間を大切に扱う姿勢を見せることが、結果として愛される会社作りの一歩になるのです。
まずはタイムカードの押し忘れがないか確認してみましょう
法律を守るというとハードルが高く感じられますが、やるべきことはシンプルです。まずは今日から、従業員全員が毎日タイムカードを正しいタイミングで押せているか、押し忘れがないかを確認することから始めてみてください。もし「いつも押し忘れてしまうスタッフがいる」「そもそもタイムカードがない」という場合は、そこが最初の改善ポイントになります。いきなり完璧な仕組みを作ろうとせず、小さな一歩から職場の環境を整えていきましょう。小さな会社だからこそ、社長の温かい目配りでいくらでも職場は良くしていけます。